「入れ」


「う、うん」


史音が恐る恐る入る。


当たり前か。


史音もここの生徒だ。


この会議室の噂を聞いたんだろう。


でもな、あの噂は嘘なんだ。


「大丈夫だ。ここには何もねぇ。噂は噂でしかない」


そう、噂なんて気にしていたら切りが無い。


真実だけを見たらいいんだ。


「何で知ってるの?」


「ん?ここは私のお気に入りの場所でな。たまにくるんだよ」


そう言いながら、扉の鍵を閉める。


邪魔されたくねぇしな。