side 千愛実




「千愛実ー、今日も行くでしょ?愁季達のとこ」




放課後、南波が帰り支度をしていた私のところに来た。




行く!!



……と、言いたいところだけど……。




「ごめん南波……。今日、あれなの……」



今日は、行けない……。



「あ……そっか。気をつけて行ってくるんだよ?」


「うん、ありがと」




今日は、ダメなんだ。




私は南波と別れたあと、その足である場所へ向かった。




本当は、龍牙に会いに行きたい。

だけど、どうしても行かなきゃいけない所がある。




バスに乗って数十分、その場所に着いた。



着いたのは、病院。



2週間に一回、私は病院に通っている。


病院に入って精神科の受付へ向かうと、
顔見知りのお姉さんが、私を笑顔で向かえた。