夢をみた…――





 幼い頃の、夢。





 ぐずって泣いたとき



 必ず



 いい子いい子してくれる

 大きくて暖かい手があった。





 見上げると

 真上から自分にのびる大きな手。





 その手が



 嬉しくて

 安心して…――





 泣いていたハズのあたしは

 すぐに笑顔になった。 









 その人と手をつないで

 どこかへ行くあたしは

 とてもゴキゲンで



 楽しそうに上を見上げる。





 誰なのか 

 見えないけど



 とても暖かい感じの人。










 ずっと見ていたい。







 やさしい





 やさしい夢だった…――