「今日の寄り道は
どこにする?」


「亜子に任せるよ」


「んー・・・じゃあ・・・
うちとかは?」


「亜子んち?」


「うん、実は
最近、夜遊びがバレちゃって
お小遣いを減らされるというピンチに陥ってしまってるのだよ。
というわけで~
たまには、良い子で直帰しつつ
女友達でも連れて行けば
ママ達のご機嫌が直るかなぁなんて。
ダメ・・・?」


そんな可愛く言われてしまうと

女の私ですら


二度返事してしまいそうになる。



亜子の家は、
うちと違い
お泊り禁止、門限8時という

いわば、厳しい家庭だ。



正直言うと・・・

亜子のお母さんは苦手だけれど

亜子の頼みなら

苦手なんて何のそのだ。


大通りを抜けて、すぐの

高層マンションが

亜子の家。


もう、まさに

大通りを通ってる最中なわけで

あと数分で着くんだけど・・・


着くはずだったんだけど・・・