つ、着いた……




私は息を切らしながら図書室の前に居た。



「すーっ」っと息を吸い深呼吸をして図書室の扉を開けた。




そこにはまだ静かな状態で、
麻耶ちゃんの言う通り、要くんと朝陽くんが居た。




「あ、来愛ちゃん!」




「要くん……」



私が要くんの名前をつぶやくと、要くんはニッと笑い
私の横をすり抜けて小声で「ファイト。」と言って図書室を出て行った。




まるで私が今から何をするか分かっていたみたいに……




「桐生くん……」



「来愛?」



「さっきはごめんなさい……私…」


「うん。俺こそごめん。」