「まぁ…何はともあれ、これでやっと日記やめれるなぁ」

誠が呟く。

「そうやな。はい、これ」

麗菜も笑って言うと、友美の日記帳を誠に差し出した。

「いや…これは、お前が持っててくれ」

そう言って、付き返す誠。

「なんでや?」

「いや…なんとなく……それに、友美ちゃんにもう、変な男を近寄らさんようにするんやろ?お前が言うたんやから、お前がやれよ」

「そうやな。お前みたいな、変な男が近寄らんよーにせな」

「まだ言うてんかよ…もう忘れろよ…」

ニヤニヤと笑う麗菜。

「やめる前に、千里ちゃんだけは生き返さなあかんな」

誠が言う。

「え?千里ちゃん、殺されたん?」

「おう。わざわざ、俺の日記でな。どうやら、助けてくれたみたいなんや」

「なんでわざわざ、お前の日記なんや?」

「わからん」

「ふーん。そう言えば、気になった事があるんやけど…」

「何や?」

「日記帳って、一体何冊あるんや?」

「え?」

麗菜のその言葉に、誠も気になった。

「友美ちゃん、言うてたやん。日記の力で近寄る男がどうこうって…日記帳って、そんなにあるんか?」

麗菜が聞く。

「そうやな。それは、ちょっと気になるな。千里ちゃんが生き返ったら、いろいろ聞いてみよう」

「わかった。ほんなら」