一時限めが終わり、チャイムがなった途端に、あたしの机の周りには人だかりが
発生した。



「可愛いね!どうしてここに?」

「おばさんが園長なの。」


「モデルやってるの?」

「ううん、なんにも。」


その時、ある男の子が現れた。

「赤羽さん、彼氏いるの?」


切れ長の目、すっと細く伸びた眉。
高い鼻に、長いまつ毛。

全てが完璧の、モデルのような男子。

「いないいない。」


あたしの答えに、
クラスがいちいちざわめく。

さっきの男の子、名前なんだろう。