夏休みも半分が過ぎた頃、吉田くんのメールでみんなが集まった。
メンバーはもちろん、吉田くん、緒方くん、環ちゃん、皐月ちゃん。
そして私。
「夏といえば、花火でしょ!これ、みんなで行かない?」
吉田くんは、にこやかな笑みでそう言った。
右手には〝花火大会〟と書かれているビラを持っている。
みんなで花火大会に行こうって、提案したらしい。
みんなで行けるなんて……楽しそう!!
と、私も吉田くんの提案に浮かれていると…。
「あたし、人混み苦手だから遠慮する」
環ちゃんの、その一言。
「俺も人多いとこはパスする」
お…緒方くんまで!?
そんなぁ…。
私は、ガッカリしてしまった。
「そっか。お前ら人混み無理だもんな。
よし!じゃあ、近所で花火しよう!!」
んーっと考えたあと、パッと思いついたように、吉田くんの再提案した。
「おー!ナイスアイディア!たまにはやるじゃん♪テツタ」
「たまにはってヒドイな。皐月ちゃん」
その提案に、みんなも納得したので、夏祭りの予定を変更してみんなで花火をすることになった。