【緒方陸 side】
目の前で机に伏せて眠ってるのは、俺の好きな女。
ハム子は、本当にどこでも寝ちまう。
こいつの家に見舞いに行ったときも、俺の前で平気で寝やがった。
無防備なやつ…。
「こんなんで、他のやつに襲われたりすんなよ?」
まじで心配だ。
他の男の前でも、こんなかわいい寝顔を見せるんじゃないかって思うと焦る。
早く俺のもんになれって思うけど…。
こいつを傷つけたくはない。
笑ってて欲しいから、俺は自分の理性と戦わないといけない。
「ハム子」
ハム子の名前を呼んでみた。
ボールが当たった頭を撫でていて思う。
やっぱりこいつの髪、ふわふわしてて好きだ。
ずっと撫でていたくなる。