【腐男子、暗闇を彷徨う!】



親の恩より義理の恩

こんなに激しいのは久しぶりだったからか
俺は意識を失った中、昔のことを思い出していた。





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中学の時、俺は所謂
いじめられっ子だった。

原因なんてない。

皆のストレスの捌け口に
ちょうど良かったんだろう。

ただそれだけ。



毎日、毎日、
机がなくなったり
教科書に容赦ない落書きがされていたり
物がなくなったり
なくなったと思ったら無残な形で見つけたり
呼び出されて暴力を受けるのもザラだった。


その日も放課後に呼び出されて
相手の気の済むまで殴られて
意識をなくして、気づいたら
もう、真っ暗になっていた。


何時だよ…。


この時はまだガラケーだった。
お気に入りだった黒いやつ。

パカッ

「う゛…」

眩しい。

そう思っても、体が痛くて声が出ない。
口の中も切れてるみたいで、
ジクジクと滲みる。



21:36

画面に表示された時間は
完全に下校時間を過ぎていた。