___京の町___


薫「意外と人が行き来しているんですね。夜は誰もいなかったから」



原「そうだなぁ。夜は何かと物騒だし出歩く人は少ないだろうな」



辺りを見渡せば、呼び込みをしている人や立ち話をしている人などさまざまだった。



原「さて、まずはここで着物の調達だな」


二人は呉服屋に入った。




主「いらっしゃい。何をおさがしで?」


優しそうな主人らしきおじさんが出てきた。



原「ちょいと、こいつの着物とかをいくつか買いにきた」



主「どういった色がよろしいですか?」



薫「えーっと。暗めの色がいいです」



主「かしこまりました。少々お待ちを」







数分後、主人はいくつかの着物を持って戻ってきた。



主「このような物はいかがでしょう?」



主人がもってきたのは暗めで綺麗な青系統の着物。


その中にあった留紺だろうかその色の着物を手にとった。