【優 side】



季節は過ぎて、俺らは夏服に衣替えした。


そして、テスト期間まっただ中。


俺は図書室にきていた。





「…おい、優。何してんだ?」



この世のものとは思えないものを見たかのように、

俺を見てきた涼太はそんなことを言ってきた。




「何って…。本読んでる」



だから俺は本当のことを言ったまで。




「そんなの見れば分かるっつーの!
じゃなくて、なんで優がそんな難しそうな本読んでるんだよ!?
明日、絶対なんか起こるぞ!?」




バカな俺が本を読むのがそんなにおかしいことなのか、

涼太は身を乗り出して叫ぶ。




「ちょっ!ここ図書室だから静かに!」


そんなうるさい涼太に注意した。