ケータイ小説 野いちご

光の巫女

第一章 始まりの場所

見える。

今日はいつも以上にはっきりと見える。

物心ついた時から、この物の怪がぼんやりとだが見えていたのだから今更驚きはしない。

けれど、何故だか今日はいつにも増して、姿形が手に取るようにわかるのだ。

目の前には握り拳ぐらいの大きさの、角が一本だけ生えた一つ目小僧。

その隣には優雅に塀の上を歩く猫。その猫というのも尻尾が三本生えているのだから、物の怪に違いない。


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