ケータイ小説 野いちご

こっちを向いて、恋をして。

プロローグ



初恋のイメージは、ふわふわの綿あめ。

子どもの頃、縁日でお父さんに買ってもらった、あれ。


パンパンに膨らんだ袋にワクワクして、早く開けたいようで、開けるのが勿体なくて。

思い切って輪ゴムを外せば、

一瞬にして立ち込める、砂糖の甘い香り。


まるで雲のように白くて、ふわふわのそれは口に含むと、

じんわりと甘く、消えるように溶けるの。


どこまでも優しく甘い、綿あめ味。

あたしの初恋は、きっとそう。



……な、はずなのに、

あれ? 何だか変。

この綿あめ……しょっぱい。

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