髪に櫛を通して、苺の飾りがついたゴムを赤茶の髪にぐるぐる巻き付ける。 くるん、とカールする毛先。 その完成度の高いツインテールを見たあと満足気に頷く。 「よし!上出来!終わったよ真麻」 「ほんと!?」 ぱあっと弾けた笑顔を見せる真麻。いつも澄ました顔してる癖に、こういう時は小学生らしい顔をするから微笑ましい。 鏡の前で嬉しそうに自分を眺める妹を見て口元が綻びる。まあ正確に言えば髪の毛を、だけどね。