目撃から数日。

私は午後の授業を上の空で聞いていた。

聞いていた……というより、頭の中では違う事を考えてボーッと教科書に視線を落としていた。


脳内を支配しているのは、ただひとつ。


右京とかりんのこと。


あの時感じた嫌な予感が当たってしまった。

右京は……あの日から私を誘わなくなった。

学校で会えば話しは普通にする。

けど、以前のように私に触れる事はなくなった。


右京の瞳は、以前にも増して……


かりんを追うようになっていた。


そんな彼の姿を見る度、私の心は焼け付くように痛み、醜くただれていく。