ケータイ小説 野いちご

淡い色に染まるとき。

第2章
♂夏の始まり♀

白い砂浜、美しい海。雲一つない空を見上げて、太陽に手を伸ばした。


「梓、こっち向いて」


振り返ると、カメラを構える彼。


カシャッ。


「よし、撮れたぞ」


彼に駆け寄って、手を掴んで海へと向かう。

バシャバシャと海へと入っていくと、彼が水をかけてきた。

私も負けずに水をかける。冷たくて気持ちいい。


「もう少し遊んだら、飯でも食いに行こう」


大きく頷いてまた走り出す。




ここは、沖縄。

夏休み前に計画していた旅行を、夏休みに入ってすぐに始まった。


本当だったら、彼の休みはまだ先だったが、お仕事を頑張って頑張って何とか休みを取れた。


4泊5日の沖縄旅行。

沖縄の海はとても綺麗だし、食べ物も美味しいし、とても楽しめる場所だ。


日焼けするほど遊んでいると、お昼になり、私達はお店へと向かう。


彼は海ぶどう丼、私はタコライス。

デザートとして、サーターアンダーギーを食べた。


「帰りたくなくなるなぁ…」


美味しそうに食べながら呟く彼に思わず笑ってしまった。

ここに来て、何かを食べたり、遊んだりしている度に同じことを言うんだもん。


笑われていることに気付くと、子供みたいに「帰りたくなーい」とふざけて言った。


何だかここに来てから、子供に戻ったようだ。


頭を撫でてあげると、照れ笑いをしていた。



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