ケータイ小説 野いちご

淡い色に染まるとき。

第1章
♂優しい愛情♀

彼が学校で何か言ったのか、女子高生達が家をうろつくこともなくなり、また平和な日々を過ごせるようになった。

相変わらず、あおいという人からは手紙が来ている。

返事をしようにも、学校で会うこともなく、手紙を書くにも住所が分からない。


「あおい?知らないなぁ…でも、探しとくよ!」


唯香ちゃんが手紙を見て、まるで探偵のように教室から出て行って探しに行った。

三つ編みを頑張ってしている花ちゃんは、呆れたように言い放った。


「先生にも聞いて、いないって言われたじゃない」


そうだったんだ、じゃあ、一体誰なんだろう。

花ちゃんはやっと三つ編みが終わると、手紙をちらりと見て溜息を吐いた。


「大体、住所も書かない、名前も意味が分からない手紙だなんて。どこかの不審者でしょ」


そうかもしれないけど、何だか気になって。

見たこともない、知らない人からの好きですなんて…冗談としか思えない。


「でも、好きって言われると嬉しくなぁい?」


おっとりしている桃子ちゃんが、手紙を大事そうに持った。

好きって言われて悪い気はしないけど、どうしたらいいのかが分からない。



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