あの騒動があってから約一週間。



俺達の間には少し、変化があった。



「ちょ、姫見て!」



そう言いながら、笑いを堪えた仁斗が麗
の前に連れてきたのは……。



……女装させられた、春希だった。



黒いストレートのカツラを被せられて、
白いワンピースまで着せられた春希は、
顔を真っ赤にしてプルプル震えてる。



目はうるうると潤んでいて、今にも涙が
こぼれそうだ。



……なに馬鹿やってんだ、アイツら、と
呆れたように見ていると。



クスッと麗が口に手を当てて、小さく笑
った。



「すっごく似合ってるわよ、春希」