「あー!大和さんズルです!それ絶対にナシですよ!」
「うるせぇな!ほらあがり!」
「大和さんのインチキ!鬼!」
「へーへー何とでも言えよ、勝ちは勝ちだかんな」
“何処に行きたいか考えておけよ”
大和さんのお言葉にわたしはその日の夜、大和さんのお家に行きたい、と
大胆なお願いをしてしまったのだ。
でも大和さんは特別に変に思ってなかったみたいで“別にいいけど”
だけで決まった。
大和さんは実家の近くにマンションを借りて暮らしている。
お金がもったいないと思ったけれど、
「社会人なのにいつまでも甘えてられるかよ」
そんな事で大学を出てすぐに家を出たらしい。
といっても近いから大雅さんはよく遊びに来るらしい。
でも今は二人きり。