空港へ向かうタクシーの中で、理沙からのメールを受け取った。

『熱、下がりました。心配かけてゴメンね。(*^_^*)』

―――あたし、心配なんかしてないけど。

ってか、朝から美容室に行ったり、買い物したりしてたから、理沙が熱を出してたことさえ知らない。

たぶん、萩野に送るつもりのメールを誤って、あたしのメルアドに送り付けてきたんだろう。

―――ほんと、そそっかしいんだから。