―――…



キーンコーンカーンコーン…




「さーあや!帰ろぉ〜?」




終業のチャイムが鳴り響く、と、同時に小夜子は、席を立つと私に向かってそう言い放った。




「あ、ゴメン。私、今日委員会がある」



「え〜、せっかく紗綾と駅前の新しくできたカフェ行こうと思ってたのにー」



「ゴメンって、今度、付き合うからさ」




私が、そう言ってフォローしてみたが、未だに小夜子は、ぷくーっと、可愛らしく頬を膨らませている。




あれ?今日はなんか小夜子、いつもより不機嫌…?





なんだか、いつもと少し違う小夜子のそんな様子に、私は軽く首をひねった。