樹先輩の仲間たちに紹介を終えた私は家に戻り、もうリビングの電気が消えていることを確認すると、合鍵を使って裏口からそっと中へと入っていった。


自室の扉を閉めると、やっとおちついて大きく息を吐き出した。


緊張した……。


家を抜け出すことも、あんなに大勢の前で話をするのも、すべてが始めての出来事。


時刻は深夜を指しているが、今日はもう眠れそうにない。