「誰だよこんなの買ったやつ。」

「あ、それタケのですよ。あいつがさっきコンビニで買ってるの見ましたし。」

葉太と春斗が一冊の雑誌を持ち上げながら、呆れ顔で話していた。


「タケくんの?見せて」

休日のお昼。

安田さんの家には、葉太、春斗、あたし、希龍くんの4人がいた。

「タケらしいですよね。」

苦笑いの春斗が差し出した雑誌。


【これをやれば間違いなし!女の子がキュンとときめくbest10!】


なんて見出しがバーンと大きく出てる。

「何これ。」

初めて見た。っていうか、こんな雑誌コンビニに売ってるんだ。


「こんなの600円も出して買うか?」

「まぁ、タケですからね。」