「あいつらのシスコン全然変わってねぇな」


「だね」



私と大ちゃんは教室に向かう間、さっきの理事長室のことを話して笑っていた。



「お、ここが教室」



止まった教室は1年1組と書かれていた。


それにしても……



「うるさいね」



授業中とは思えない程に騒がしい。



「あー、ま、大丈夫だよ。すぐ静かになるから」


「ふぅん?」


「俺が呼んだら来いよー」


「はーい」



別にうるさくてもいいけどね。


ガラリ、と扉を開けて大ちゃんが教室に入るとさっきのうるささはどこに行ったんだ?ってぐらい静かになった。


コホン、と大ちゃんが一つ咳払いをして。



「あー、てめぇらに朝言ったように、転入生を紹介する」



その瞬間



「「「女の子ですかっ!?」」」


「「「男子ですかぁっ!?」」」



……見事に女子と男子でセリフがかぶった。