《穂香SIDE》
「いーやーだぁー!!」
「行こうよぉ~!穂香ちゃん~」
「なんで私が、奏多の高校の球技大会に行かなきゃなんないの~!!」
高校入学から1ヶ月程経った、ある土曜日。
何故か私は、碧くんと奈々に、奏多の高校の球技大会に行こうと誘われた。
ただの応援だから!と言われたけど、
ただの応援なら尚更、行く意味がわからない。
「いーじゃん!
誘われたのは碧くんだけでしょ!?
私は奏多に球技大会があることすら聞いてないし、
行かない方がいいんだって!」
「いいの!
黙って行って、奏多を驚かそうよー!」
「もう…何でそんなに私を連れて行きたいの?」
「え…そりゃあ…ねぇ?
(奏多の勇姿を見せてあげるべきかと…)」
「とにかく行こうよ!」
奈々まで!
うー…奈々に言われたら断れないよ…
「………わかった」