「イッくんゴメンね?

花野のせいだ…

花野が体弱いから、イッくんとさよならしなきゃいけなくなる。

花野はイッくんとさよならしたくないのに…

もう、会えないのかな…?」


それだけ言い切ると小さな女の子はワッと泣き出してしまった。

女の子は2つ結びにした髪を花の髪留めでまとめていた。


「花野、泣かないで。

絶対、また会えるから。

いつか、何年後かになるかわからないけど花野の事迎えに行く。

それまで僕、ずっと花野の事好きでいるから」

女の子の目の前には彼女と同じくらいの歳の少年がいた。


「指切り…して…?」


女の子はスッと小指を差し出した。


男の子はフッと微笑むと自分の小指を絡めた。