ケータイ小説 野いちご

恋するラジオ体操

ラジオ体操第1
方言の名のもとに

【方言の名のもとに】

「先生、私わかりません!言葉かえて、いいですか?!」


「転校して、半月だもんな。よし、真鍋、好きにしろ」

「ありがとうございま~す☆」
(チャ~ンス。条件クリア~)


うちの高校は、クラスが少ない。
三年合わせて、6クラス。
だから、夏休みは、みんな集まる。
部活も、ラジオ体操もいっしょだ。


東京から、南国に来たけど、顔のつくりが真逆!
私は、日本とフランスのハーフで、美白命。
帽子とサングラスは、必需品だわ。

そして、
クラスの娘は、色黒ばかり。
健康っていえば聞こえいいけど、大人になったら大変なのよ~(笑)
「そこらへん分かってないから、もう~。」


「真鍋さん、牛の鳴き真似かや?」

「別に~、独り言です~」

「そいつなら、ホルスタインなっちゃうよ(笑)」

「も~、雅哉くんってば!」

「牛追いだ~、逃げろ~(笑)」


物珍しいからか、何かとチョッカイかけられる。
ふん、今に見てればいいわ、振り向かせてやんだから(笑)



「♪ラジオ体操第1~」「けばって、いくまいさ~」

学校のみんなが、一斉に体操をはじめる。


雅哉くんは、私の右2つ前に並んでる。

私は、準備通りに、舞い始めた。
「白き魔女よ、願いを叶えよ!
その男子の面差しを、こちらに!
胸の痛みとともに、我が顔をのぞきこめ!」

ラジオの音に、明らかにあわない踊りを舞い、印を切る。
ヨーロッパの白魔術は、美や恋の魔法。少しの手助けを得るもの。


「バサバサ!」
「きゃ~、帽子が~」

「えっ?」
周りのみんなが、振り返る。

強い突風が、私だけ吹き抜けたんだ…。

「待て、帽子~」
1人かけ出した男子がいる。
雅哉くんだった。

魔法のせいか分かんないけど、追いかけなきゃ~
「取ってね!」
「もう少しだから!」
「速いよ」
「やったぜ、真鍋~(笑)」

グランドの外れに、二人きり。
互いに、ドギマギしてきた。

「ほら、帽子。似合ってるから、無くすなよ」

「ありがとう。何か、お礼しないとね(*^_^*)」

「じゃあさ、今度花火見ない?丘の上、すっげ見えんだ」
「じゃ、行こっかな?
写真とってもイイ?雅哉くん」
「当ったりまえだ。キレイだから!」
「えっ?!」
「思い出、いっぱい作ろうな」

夏休み、夜の星空、花火大会。そして、楽しみが1つ増えた(^o^)/ 風がキモチイイ!

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