―空の成長と共に―





「おはよう!もっと背筋伸ばしてシャキっとしろ!」



「先生~朝から元気だね~」



「当たり前だろ~!」





学生達も手袋やマフラーをするようになった。




本格的な冬の到来。


いろんな問題が片付いて、少しホッとしている。




斉藤先生と大和は、どういう愛で繋がっていたんだろう。



別れた後のお互いのアッサリした感じが、不思議でたまらない。



最初から愛がなかったのだろうか。


徳田と毎日のように話している大和。


生活指導室で勉強をしているふたりは、日に日に接近しているようだ。





斉藤先生は、そのことを喜んでいた。




また大和がしつこく言い寄ってくるだろうと予想していたようだが、そんなことはなかった。



本音は寂しいんじゃないかと心配したが、そんな様子もなく、今は恋愛はしたくないと言い切っていた。



いつか、いい人に出会って、結婚してママになって欲しいなと俺は願っている。