それは突然だった。
高校最後の日、学校を出ようと昇降口に行った所人の声が聞こえた。
まだ誰か残ってたんだと思っていたら、遊人の焦る声だった。
「取り合えず病院行こう、優子」
え______・・・・・・
優子・・・・・・?
「翔樹、優子どうしたのかな?」
隣で優希が問いかけてきたが、質問に答えるより先に身体が動いた。
「優子!?」
ちょっと強引に振り替えさせると、俺が居ることに驚いている様子。
「病院って、何処か怪我したのか!?」
と言って気付く。
見た感じ目立った外傷はない。
じゃあ一体何故病院に行くのだろう。
「優子、声が出ないんだ」
「声って・・・・・・・」
だからさっきから優子は黙っていたのか?