キーンコーンカーンコーン。

昼を知らせるチャイムが鳴った。

その途端に、教室が騒がしくなる。

「一緒にたべよー♪」
「いーよっ!」

そんな声が所々で飛ぶ中、私は静かに弁当箱を開ける。一人で。

私に声を掛ける子はいない。

いつも、一人で食べている。

友達がいないから。

でも、いじめられているわけではない。

私の存在に誰も気付かないだけ。

まぁ、何もかもが人並みで、目立たないんだもんね。

仕方がない。