―――――――その日の夜


―――ガチャ…パタン。


恋嘩の看病をしていた美蘭が部屋から出てきた。
部屋の外で座って待っていた愁洩が顔を上げる。




愁洩 「…恋嘩は?」

美蘭 「ぐっすり寝てるよ。」

愁洩 「そっか。…早く治るといいな。」

美蘭 「そうね…。」



―――――ドンドンドン!!!


急に玄関のドアが強く叩かれた。



愁洩 「…誰だ…?こんな時間に…」

「おい!劉毅の奴ら!いんだろ!出て来い!」



荒っぽい怒声が聞こえて、愁洩が眉間にしわを寄せる。



愁洩 「…あ???」

「俺らは虎狐連合だ!こないだの借り返しにきたぜ!」

「俺らと勝負しろぉ!」

愁洩 「…っち。こんなときにっ…」



愁洩は恋嘩のいる部屋のドアを見つめた。

…こいつがこんな状態だってときにっ…!!



「開けねぇなら…こっちからぶっ潰さしてもらうぜ?」

愁洩 「畜生!!!」

爻 「愁洩!!!」



外からの声を聞いた仲間たちが愁洩の元に集まる。