主催者に電話をして教室へ来るようにと言った。


さすがにいきなり言っても怪しまれると思い、何かしらの理由をつけて主催者を誘ってみた。


まさかバレたとも知らずに主催者は教室へ行くと行った。


まだ主催者とは限らない。


だから主催者と思われるヤツを誘ってか今確かめに行く。


捻挫が悪化したのか、もう足に力が入らない。


川辺あかりの肩に腕をのせて、まるで二人三脚のように走るオレたち。


精神面に体力面、いろいろな所がすでにボロボロで気を抜いたらきっと倒れてしまう。


主催者が誰なのか暴くという気持で二人必死に走る。


「ねぇ、さっきの警察の人清川の知り合い?」


「あぁ、そうだけど。」


そう言うと川辺あかりは少し嬉しそうな顔をした。


「あの人超イケメンじゃない??」


やっぱり女子が考えることだな。


「言っておくけど、あの人女だぞ。」


「嘘でしょ!?うわ~、もったいない。」


予想以上のダメージを受けている川辺あかりの
表情が可笑しすぎて、つい笑ってしまった。


その直後にオレの腹に川辺あかりの拳がめり込んだ事は言うまでもない。


そしてオレたちは痛みを紛らわせるようにポツリポツリと喋りながら学校まで走り続けた。