広いベッドの上で再び唇を合わせると、今度こそしっかり先輩の匂いを感じた。 まっすぐ見つめてくる先輩の瞳は、お酒でブレたりしない。 「せんぱ……?」 いつもと違う感覚に戸惑ってるあたしを、優しくシーツに寝かせる。 耳元に吐息がかかった。 「サクヤって呼んでみて」 「――っ?」 そんなことを言われるのは初めてで、ますます戸惑ってしまう。