-3年前-

「な、んだこれ…」
昨日まで青く澄み渡っていたはずの空が、
そこに浮いているはずの太陽が、
「消えてる…」

「いったい何が起こったんだよ!
 朝なのになんで月がういてるんだ、
  それに、この空の色はなんなんだ!!」

しばらく放心していると空から一筋の光がさしこんで、
その光に影のような物が吸い込まれていくのが見えた…。

「っツ…、あれは」

気がついた時にはその光に向かって僕は走り出していた
走る、走る、走るはしるはしる…

光の根元に着くと激しい悪寒が体の中を駆け巡った。
そんな中凝らした目で見た影の正体は一人の”女の子”だった…

「待って…○○○‼」

無意識のうちに彼女の名前を叫んでいた、
掴もうと手を伸ばすが届かない…。
それに気ずいた少女はこちらを向き、耳に響く騒音の中

『来な…いでっ‼』

「何でだよっ」

また掴もうと必死に伸ばした手は振り払われてしまった。

そんなことを繰り返すうち、次第に少女の声は弱くなっていき。

《たすけて…仍》

― ピカッ―

次の瞬間、閃光が走り僕は意識を失った…。