「とーおるっ」

隣でスースーと寝ている徹に思いっきり飛びつく。

「うおっ!」

すると徹はあたしが重たかったからか、目を覚ました。

「…柚…はよ」

「おはよっ」

朝一のとびっきりの笑顔で言う。

「なんか機嫌良くない?」

「そぉー?」

「まず、退いてくれる?重い」

「う…そんなにバッサリ言わなくっても…」

そう言うと、ドンっという音がした。

目の前には徹のどアップ。

「っ!////////////」

ーードキン

あたしは一体何が起こったのかも分からない。

さっきまであたしが徹の上に乗っていたのに、一瞬にして徹があたしの上に乗っているから。

「とおる…?」

「ばぁーーーか」

そう言って徹は部屋を出て行った。

「…????」

あたしは徹がした行動よりも、さっきからドキドキと高鳴っている自分の胸に疑問を感じていた。