「あ、そうだ。」



雰囲気的な二分割に慣れ始めた頃、裕太が声をあげた。



全員が裕太を見る。



「今日、親2人ともいないんだ。同窓会で。だから、夕飯食ってかない?」



「あぁ、裕太のお母さん達同級生だったんだっけ?」



隼人が思い出したように呟く。



「あぁ、そういえば。」



恵がうなずいた瞬間に真昼が少し口を尖らせたことは裕太だけが知らない。




「かなちゃんは?」



隼人が裕太に訊ねる。



みかねた恵が、真昼に耳打ちをした。



「かなちゃんは、裕太の妹ね。奏恵(カナエ)ちゃん。…何歳だっけ?」



その言葉に、裕太が恵を見る。


チラリと、真昼も見た。