「はあ!?」

空には澄んだ青空が広がる中、同じような絶叫が違うところで、けれどまるで隣にいるように響いた


「あんた、今なんて言った?」

紗雪は隣でどうしてそんなに驚くの?という顔で座っている愛妹に眉を寄せる

一方、

「父さん、今なんて言った?」

沙希は入れたお茶を涼しい顔ですする父、信次に眉を寄せる


「だから、海斗は一年間ドイツに行きましたって言ったの」

雪ねー耳元で叫ばないでくれる?と耳を軽くふさぎながらしるふはひょうひょうと答える

「あんた、それ本気?ドッキリ作戦て言うなら許すけど、事実だったら怒るよ」

「ホントだよ、ここで嘘ついてどうするかな。しかもドッキリ作戦とか、そんな趣味ないし」

てか普通ドッキリだった時の方が怒らない?

「なんであんたはここにいるのよ。しかもそんな涼しい顔して」

「だって海斗に待っててって言われたんだもん」

ちゅーとアイスティーをすする