ガチャと週間と化したレッスン室の扉を開ける。

すると、そこにはいつもとは違う光景が広がっていた。

いつもだったらそこに居るはずのない人物。そう、原口くんがそこに居た。

まさか、居るとは思っていなかったから心臓が跳ねてしまった。ドキドキと鳴る心臓。

だって、授業が終わると直ぐに教室を出て行った彼がここに居るなんてさ。

てっきり、帰ったのだとばかり思っていたし。


「な、なんで…」


漸く出た言葉がそれだった。