ゴーン…ゴーン… 12時の鐘が鳴った。 それは今時珍しい教会の鐘。 私はこの音が好き。 体の芯から揺さぶるようなこの音が… その鐘の音を子守唄に私は眠りについた。 チュン…チュン…チチチ… 鳥の囀りが鼓膜を揺さぶった。 カーテンの隙間から一筋の光が射し込み、朝が訪れたことを知らせる。