とあるダンスホール。

そこに一人の少女が舞い降りた。


真っ赤なドレスを身に纏い、大きく開いた背中からは妖艶さが醸し出す。

誰もが目を奪われる見目麗しい姿を持つ彼女。


そんな彼女の前に傅く一人の青年が現れた。

見上げた彼が捉えるは、仄かに頬を赤らめた少女の可憐な指先。


「僕と踊って頂けますか?」

「はい…」


鈴の鳴るような声で答えれば、彼の目元は微かに緩んだ。

お互いの手を取り、見つめ合い、体を預ける。

優雅かつ気品溢れるそのダンスなホールに居る人々全てを魅了した。