「冬羅(ゆら)、ゴメン。」
今まで付き合っていた彼氏から突然呼び出され、なんかいきなり彼氏からの謝罪。

「ど、どうしたの?優土。」



ま、まさか…






「オレたち、別れよう。」










ヤッパリ…



私は今、たった今大好きな彼氏に別れを告げられている。


「理由を…聞いてもいい?」


理由を聞きたい。


なんで1月下旬に別れ話になるのよ。
来月はバレンタインがあんのに。



なんで?






なんで???





「…他に好きな子ができたんだ。」

ウッ。

ちょっと、それはショック。

ていうか、かなりショック。

でも、そんなのは顔に出さない。いや、出せない。

「お前は、いい女だったし、今でも好きだよ。」
「うん」


じゃあなんでよ。

「でも、今の好きは、もう友達としての『好き』なんだ。」
「うん」
「他の子を浮かべながら、お前と付き合ってたら、お前のこと幸せに出来ないから。」
「……うん。」

ちょっと今、頭のなかカルチャーショック中です。
「だから、別れよう。」

本当は嫌だけど。



「わかった」



神様はたまに意地悪だ。

「でも、その代わり、私を振ったんだからちゃんとその子と付き合って、私以上に大切にしてね。」
「あぁ。」

「じゃあ、幸せにね。」
「あぁ……」

泣きそう…………。

「じゃあね………。」
ダメよ。ここで泣いちゃ。
私は振り返って、走ってその場を立ち去った。



バイバイ……。私の甘い恋