翌日、学校で、昨日は どうだったのと訊いて来る葵ちゃん達に、私は ありのままを話してしまった。

「はぁ!?あいつ、突き飛ばしたの!?」

「とっ、翔織は悪くないの!私が不意打ちしたから……。」

慌てて否定する私を、舞ちゃんは呆れたような目で見た。

「翔織って……喧嘩したのか、ラブラブなのか、解んない。」

「うぅ〜、喧嘩、したのかなぁ……。」

私が うなだれた その時、曽根倉君が、私の肩を叩いた。

「来たぞ。」

「え?」

慌てて彼の視線を追うと、其処には、登校して来た翔織の姿が在った。

彼は荷物を下ろすと、私達の方へ、歩いて来た。

「…………。」

彼は口を開いて、でも何も言わずに閉じ。

「……来い。」

次の瞬間には、私の腕を掴んで、無理矢理 教室から連れ出した。

「え……な、何?」

解っていても、訊いてしまう。

翔織……曽根倉達の前で話すのが、嫌だったんだ。