「ねぇ、しょーくん。
  お姉ちゃんたちの、手伝わないで
  いいの?」

 オレの隣で未来が心配そうに言った。

 実はいま、隣の教室…2ー2で聞き耳を

 たてている。

 たかし達の会話がよく聞こえる位置だ。

 「いいんだよ。
  未来もお姉ちゃんには幸せになって
  ほしいやろ?」

 「そうだけど……」

 未来は少し不機嫌そうだ。

 大好きなお姉ちゃんが取られるみたいで

 いやなのかな?

 でもな。

 「オレも、たかしには幸せになって
  ほしいからな。
  叶う恋は応援する主義なんだよ」

 オレには、こんな事しかできない。

 だから、がんばれよ。

 絶対に叶うから。