「琴葉…気持ち悪い…」

「えー?なにが~?」

「アンタの顔!…にやけ過ぎ」

「そんなことないよー」

そう言いながらも顔は緩みっぱなし。

だって今日は待ちに待った金曜日!

あー、早く昼休みにならないかなぁ。

「別に2人っきりになれるわけじゃないんでしょ?」

「ま、まあ…そうなんだけど…」

そうなんだよね…約一名邪魔者が…。

っていうか…もう一人は誰だっけ?

…ま、いっか!行けばわかるし、竹内君以外どうでもいいし!

「で、でも竹内君に会えるだけでもいいんだもん!」

「あー、はいはい。わかりました。ってか、どこがいいんだか…あんな男の…」

「えー?全部!」

全部に決まってる!

だけど、有紗が呆れてる。

「それで?」

は?な、なんでしょう、有紗さん…。

「ぜーんぶが好きな彼に今度こそ告るんでしょ?」

ま、またその話…。

黙り込む私に

「アンタねー…こんなチャンスそうそうないのよ?」

わかってます。

これを逃したらもう二度とないかもしれないチャンス。