「あのー、私いつなんでしょう?」



心配そうな少女の声がした。




「明日2時くらいかな?」




「そうですか....」




少女は魂。




少女は10年前ある不幸な出来事により、命を失った。




そして明日やっと転生できる。




今、少女の隣にいるのは背中に翼がついた男の人。




多分、天使だと思う。




少女は明日人間界に転生する。はずだった....




「なあ、お前明日転生できない。」



何を考えているのか分からない顔だ。




「でも、神がこれなら良いっていう案がある。」




天使がにやりと笑う。




「それはどのような?」




「14歳として人間界のある屋敷で暮らし、ある青年の望みを叶えろ。」




「望み.....願い。」




少女はコクりと小さく頷いた。




「じゃあいいな、これからお前を人間界に送る。目が覚めた時、お前は俺を忘れているだろう....」