・・・帰りは自分で帰った。

まさか父の死に、宗吾が絡んでいたとは。

頭の中は真っ白だった。

・・・

明日からまた仕事だと言うのに、

宗吾にどんな顔をして会えばいいのか。

分からないまま時間だけが過ぎて行った。

・・・

明朝、

私は遅刻ギリギリで、出社した。

初めての事に、

光輝や光司は私の体調を心配してくれた。

「大丈夫です」

そう言って作り笑いを浮かべるのが、

精一杯だった。

・・・

「…どうした?浮かない顔をして?」

書類を受け取りながら、

私を見つめる宗吾。

「…なんでもありません」

抱きしめられそうになって、

私はそれを払いのけた。

もちろん、宗吾はその行動に驚いてる。