目の前の張り紙にくぎ付けになる。

・・・

これは夢だ、いや悪夢だ。

・・・

入社式が終わり、まだ数か月。

やっと今の部署の仕事に、

慣れてきたところだと言うのに。


「よかったね、亜紀!出世じゃん?」

そう言って他人事だと思って、

浮かれて私の横にいるのは、

親友にして同僚。

部署は別だったが、同じ会社で働く、

井上 晴香24歳。

・・・

綺麗な顔、すらっとした身長に、

長い手足。

私とは正反対。

私はそんな晴香とは真逆で、

155㎝、と身長は高くなく、

体系もいたって普通・・・

その辺にいるごく普通の女。