【澪王】



忙しかった夏が終わり、やっと仕事が楽になった。



家に帰った俺の目に飛び込んできたのは、不機嫌な姫。



ソファーに横になって、帰ってきた俺を完全無視。



何かした記憶はないわけで…。



「なんなの、アレ…」

「生理痛がひどいって言ってて、朝からあんな感じ」



生理痛って…。



俺は男ですし。



ハッキリ言って、わかりません。



「シュリ、ただいま」

「…………腹痛い」

「薬飲んだのか?」

「鎮痛剤がない」



そう…。



買ってきてやるか…。



なにも言わずに家を出て、近くの薬局で薬を買った。



俺って優しいよな…。



超シュリに甘い…。



また家に帰って、シュリに薬を渡した。



「腹痛い…」



それしか言わないシュリが薬を飲んでからまたソファーに横になってて。



ビール片手にシュリのそばに座った。



「あぁぁぁ~…」



苦しんでます…。



今までこんなことなかったわけで。



大丈夫か…?