「お母さん、お母さん!!」

必死になって叫ぶ声。もう、二度と会えないと思っていた。

 「必ず、必ず迎えに来るから・・。いい子にしているのよ?」

その言葉を信じていたのに。それなのに。


「さあ、春ちゃん。寒いから中に入りましょ。」


渋々中に入った。だけど、俺は、あの背中が小さくなるまで、外を見ていた。


信じて、早く迎えにきてねと願いながら・・・。